矯正治療というととにかく装置をつけているイメージが強いと思いますが、実際には装置をつける前や取り外した後にも段階があり、それぞれの段階を確実にこなしていくことが必要になります。治療途中でわからないことや不安があったらすぐにご相談ください。治療をすすめる上で何よりも大切なのは、医師と患者さんとの信頼関係だと私は考えています。
1. まずは無料相談におこしください
まずはご自身やお子さんの歯の状態を正しく知ること!
お話をお聞きし、歯やあごの状況を見せて頂いて、どういった治療が必要なのか?どういった選択肢があるのか?費用はどれくらいかかりそうなのか?といったご説明をさせて頂きます。 無料ですので聞くだけ聞いて帰って頂いてもかまいません。※一人一人の患者さんにじっくり説明しますので、できるだけ事前にご予約をお願いします。
無料相談では患者さん自身が治療方法を選んで頂けるよう、選択していただけない治療法やその理由などもご説明させて頂いております。
2. 精密検査
レントゲン写真・歯型・顔や歯の写真・歯ぐき、あごの状態などの検査をします。 どうしても歯並びということで歯に気がいってしまいそうですが、実際にはあごの状態や顔全体としての骨格など全体的に見ていく必要があります。 咬みあわせは悪くないと思っていても、「本来の歯の咬みあわせのずれを、無意識にあごをずらして調整している」なんてこともあります。
精密検査はとっても重要!検査してみたら、あれれ!?歯の数が多いぞ!(少ないぞ!)とか前歯だけが出っ歯だと思ったら上あご全体が前に出てたぞ!とかわかることが多いんですよ。
治療にすすむかどうかは、精密検査後に決めていただいてOKです。
3. 一般歯科の治療
矯正治療に入る前に虫歯などの一般歯科の治療が必要な方も多く、そんな場合は一般歯科治療を矯正治療と平行して行う必要があります。
これは、矯正治療中に虫歯が見つかった場合も同様ですので、矯正治療を中断せずに同時進行で一般歯科の治療もしっかり受けられるのが当院のメリットの一つです。
歯並びが悪いせいで歯みがきが十分にできず虫歯が多いなんて方結構多いんです。また、歯みがきの指導もしっかりさせていただきます。
4. 診断
精密検査の結果をふまえ診断します。今後、どのような治療方法があるのか?どれくらいの治療期間が見込まれるのか?といった事を無料相談時よりも正確にお伝えすることができます。
具体的な治療方法を決めるには、患者さんのライフスタイルも重要な要素の一つです。医師としての技術的な自己満足ではなく、患者さんの生活を反映した最善の治療を目指しています。
5. 成長を利用した治療 ※永久歯が生え揃う前のお子さんのみ
永久歯が生え揃うまでの期間は、あごの成長が旺盛な時期です。大人の治療とは違い成長を利用することであごの大きさや形を整えることができます。歯並びやあごの発達がバランスよくなるように治療していきます。永久歯がスムーズに生えかわるよう土台作りをする治療が中心です。(これを第Ⅰ期治療といいます)
歯の生え変わりの状態やアゴの発育の程度などによって、治療方法が異なります。お子さんの、発育状況に合わせて治療を進めてまいりますので、長期にわたる治療となります。通常は、成長、発育の段階によって治療体系を第1期治療と第2期治療とに分けています。
第1期治療は一般に成長期または、これより若い時期に行うものです。乳歯のみの時期、乳歯と永久歯の混じった時期がこれに相当します。小学校入学もしくは初めの永久歯が生え始めた頃から始めるのが理想です。(7歳までに治療を始めたお子さんの70%が歯を抜かずに治療を終えられたというデータがあります)歯の生え変りの時期に、適切な治療をすることで、歯を抜かずに歯並びをきれいにできる可能性がとても高くなります。使用する装置は自分で取り外しできる装置が多く、虫歯の心配がなく、装置をつけていることによる精神的な負担も少なく治療できます。
*12歳臼歯が生えそろうまで(平均的に中1くらいまで)が1期治療です。
第1期治療をおこなうことにより、将来的に永久歯を抜くことを回避できたり、以後の治療(2期治療)がスムーズに行えたり、2期治療が必要なくなることもあります。
〈アゴを拡大し歯の生え変るスペースをつくる装置〉お子様ご自身で付け外しが簡単にできます。



〈歯の裏側につける装置〉固定式ですので、ご自身で付け外しはできません。


子どものころから治療を受けることで、大人になるまで「見ないふり」しなくてよかったですね。という場合はよくあります。