矯正治療というととにかく装置をつけているイメージが強いと思いますが、実際には装置をつける前や取り外した後にも段階があり、それぞれの段階を確実にこなしていくことが必要になります。治療途中でわからないことや不安があったらすぐにご相談ください。治療をすすめる上で何よりも大切なのは、医師と患者さんとの信頼関係だと私は考えています。
まずはご自身やお子さんの歯の状態を正しく知ること!
お話をお聞きし、歯やあごの状況を見せて頂いて、どういった治療が必要なのか?どういった選択肢があるのか?費用はどれくらいかかりそうなのか?といったご説明をさせて頂きます。 無料ですので聞くだけ聞いて帰って頂いてもかまいません。
※一人一人の患者さんにじっくり説明しますので、できるだけ事前にご予約をお願いします。
無料相談では患者さん自身が治療方法を選んで頂けるよう、選択していただけない
治療法やその理由などもご説明させて頂いております。
レントゲン写真・歯型・顔や歯の写真・歯ぐき、あごの状態などの検査をします。 どうしても歯並びということで歯に気がいってしまいそうですが、実際にはあごの状態や顔全体としての骨格など全体的に見ていく必要があります。 咬みあわせは悪くないと思っていても、「本来の歯の咬みあわせのずれを、無意識にあごをずらして調整している」なんてこともあります。
精密検査はとっても重要!検査してみたら、あれれ!?歯の数が多いぞ!(少ないぞ!)とか前歯だけが出っ歯だと思ったら上あご全体が前に出てたぞ!とかわかることが多いんですよ。
治療にすすむかどうかは、精密検査後に決めていただいてOKです。
矯正治療に入る前に虫歯などの一般歯科の治療が必要な方も多く、そんな場合は一般歯科治療を矯正治療と平行して行う必要があります。
これは、矯正治療中に虫歯が見つかった場合も同様ですので、矯正治療を中断せずに同時進行で一般歯科の治療もしっかり受けられるのが当院のメリットの一つです。
歯並びが悪いせいで歯みがきが十分にできず虫歯が多いなんて方結構多いんです。
また、歯みがきの指導もしっかりさせていただきます。
精密検査の結果をふまえ診断します。
今後、どのような治療方法があるのか?どれくらいの治療期間が見込まれるのか?といった事を無料相談時よりも正確にお伝えすることができます。
具体的な治療方法を決めるには、患者さんのライフスタイルも重要な要素の一つです。
医師としての技術的な自己満足ではなく、患者さんの生活を反映した最善の治療を目指しています。
永久歯が生え揃うまでの期間は、あごの成長が旺盛な時期です。大人の治療とは違い成長を利用することであごの大きさや形を整えることができます。歯並びやあごの発達がバランスよくなるように治療していきます。永久歯がスムーズに生えかわるよう土台作りをする治療が中心です。(これを第Ⅰ期治療といいます)
歯の生え変わりの状態やアゴの発育の程度などによって、治療方法が異なります。お子さんの、発育状況に合わせて治療を進めてまいりますので、長期にわたる治療となります。通常は、成長、発育の段階によって治療体系を第1期治療と第2期治療とに分けています。
第1期治療は一般に成長期または、これより若い時期に行うものです。乳歯のみの時期、乳歯と永久歯の混じった時期がこれに相当します。小学校入学もしくは初めの永久歯が生え始めた頃から始めるのが理想です。(7歳までに治療を始めたお子さんの70%が歯を抜かずに治療を終えられたというデータがあります)歯の生え変わりの時期に、適切な治療をすることで、歯を抜かずに歯並びをきれいにできる可能性がとても高くなります。使用する装置は自分で取り外しできる装置が多く、虫歯の心配がなく、装置をつけていることによる精神的な負担も少なく治療できます。
*12歳臼歯が生えそろうまで(平均的に中1くらいまで)が1期治療です。
第1期治療をおこなうことにより、将来的に永久歯を抜くことを回避できたり、以後の治療(2期治療)がスムーズに行えたり、2期治療が必要なくなることもあります。
装置の例(症状により選択します)
〈アゴを拡大し歯の生え変るスペースをつくる装置〉
お子様ご自身で付け外しが簡単にできます。
〈歯の裏側につける装置〉
固定式ですので、ご自身で付け外しはできません。
子どものころから治療を受けることで、大人になるまで「見ないふり」しなくてよかったですね。という場合はよくあります。
成人の方、永久歯が生えそろいあごの成長が落ち着いたお子さんは、歯並びを整える治療をすすめていきます。矯正装置は数回にわけて少しずつ慣れていただきながら装着していきます。装置装着後は約1ヶ月に1回程度の頻度で、診察・調整していきます。
矯正装置を一回の診察で装着すると思っている方が多いようですが、実際は何度かに わけて徐々に慣れていただきながら装着していきますので、いきなり歯を 装置でガチ ガチに固めてしまうわけてはありません。また、従来の矯正装置と違って写真のよう な装着しているのがわからないような装置(クリアアライナー) が使える場合もあり ます。この写真右の歯はすでに装置が「装着済み」なんですがわからないでしょう?
矯正治療にはさまざまな治療方法がありますが、たくさんの方法がありすぎて逆に理解しにくいという方も多いようです。ここでは当院でも実際に行っている治療方法の代表的なものを装置の特徴とともに簡単にまとめてみました
装置の種類 | |||
---|---|---|---|
装着場所 | 歯の表側(唇側) | 歯の裏側(舌側) | 歯全体にかぶせる |
見た目 | 装置は見えているが 歯の色に近い |
装置は歯の裏側に あるために見えない |
装置が透明なため 気づかれにくい |
違和感 | 違和感はすくなめ | 舌に装置が当たる ため違和感あり |
装置の形状が 滑らかなため、 違和感は少ない |
治療期間 | 短期間ですみやすい ※当院で採用のクリッピーC では標準的な唇側矯正より 短期間ですむ傾向にあります |
唇側での矯正よりは 期間がかかる傾向 |
比較的短期間 | 治療間隔 | 約1ヶ月に1回 | 約1ヶ月に1回 | 約2週間に1回 |
治りが早くコストも控えめな、歯の表側でする矯正。見た目がすごく気になるという人は、歯の裏側での矯正。取り外しが可能で気分的に気軽に取り組めるアライナー。って覚えてもらえるとわかりやすいと思います。治療方法はどの方法も一長一短、とくにアライナーは使用できない症例もあるのでよく相談して決めましょう。
多くの方が矯正と言って思い浮かべるのが、歯の表側につく矯正装置だと思います。当院で使用しているセラミックブラケットは、デーモンシステムなどと同じセルフライゲーションシステムです。従来の治療装置に比べ治療期間が短くすんだり、患者さんの痛みが少ないなど多くのメリットがあります。特にセラミックブラケットは装置の色が透明、ワイヤーも白いものがあり同種の他の装置と比べても目立ちにくく、治療中に食物色素などで色がついたりもしません。この装置の優れている点は見た目だけではなく、従来の装置より歯の動きが早く、歯が動く際の痛みも比較的少ないといわれています。治療の成果や期間も満足いく方法を選びたいという方にはぜひご検討いただきたい装置です。
一言でいえば、裏側のブラケットです。セルフライゲーションシステムの優れた特徴はそのままに装置を裏側に取り付けますので、矯正装置を見られることなく治療を進めることができます。また、従来の裏側(舌側)矯正装置に比べて、診察時の処置にかかる時間が短くなりました。
アライナーは、取り外しが可能なマウスピースのような装置です。この装置を食事と歯みがきの時間以外で一日17時間以上装着して頂きます。また、装置自身は透明ですのでつけていても目立ちません。装置は1ヶ月ごとに歯の動きを観察しながら新しいものを制作していきます。最近テレビや雑誌でも話題ですよね。
※アライナーは、対応できない症例もありますのでご注意ください。
歯並びがきれいになった後は、元に戻ってしまわないように保定装置を使って維持していきます。保定装置は取り外しできますし、最初の数ヶ月をすぎれば24時間装着している必要もありません。保定は約2年間、4ヶ月に1回程度診察・調整をいたします。
保定装置をサボってつけない人がたまにいるんですが、この期間は重要でサボるとまた歯が動いてしまって今までの治療が水の泡になることも...。
保定の段階ではもうすでに歯並びがきれいになっているものだから、ついつい怠けてしまうのはわからないこともないのですが、決められた期間はちゃんとつけてくださいね。
顎変形症とは、上あごや下あごの形や大きさ、バランスの悪さよる咬み合わせの異常(咬合不正)と顔の変形などの症状をさします。
一般的な歯列矯正だけでは治療困難な場合に外科的な手術と歯列矯正治療を併用して行います。
顎変形症と一言で言っても
・上顎前突症 ・上顎後退症 ・開咬症
・下顎前突症 ・小下顎症 ・顔面非対称症
のようないろいろなタイプがあります。
歯の生え方だけに問題のあるようなタイプではなく顎の骨格に問題があり、その結果生じた上記の症状なら、顎変形症と診断されます。
診断、治療は矯正歯科医、形成外科医、口腔外科医らのチームでの取り組みになります。
当院は、国の定める疾患に起因した咬み合わせの異常に対する矯正歯科治療、ならびに顎の外科手術を要する顎変形症の手術前および手術後の矯正歯科治療が保険で適用 される日本矯正歯科学会会員の所属する医療機関(自立支援・顎口腔施設)です。
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